目次
Emacs の X resources 設定
Emacs をX環境でグラフィカルに起動すると、 Emacs はXクライアントアプリケーションとなりますから、 X resources を利用した設定を読み込みます。フォントやウインドウの大きさなどを設定できます。
これらの設定は、Emacs lisp で書く init.el でもできますが、 Emacs はコンソール端末でXウインドウを使わず作業をすることも多いです。そのため、 X resources で設定できるものは、init.elではなくX resources の方に設定しておくというのも一つの考え方です。
また、 init.el でウインドウのサイズを設定すると、一旦標準のサイズで立ち上がってから 改めて設定されたサイズに切り替わるという、ギクシャクした振る舞いになります。resources に設定しておくと、スムーズに起動します(起動時間も多少、早くなるかもしれません)。
設定できるのは、次の例の通り、Xウインドウで動作するEmacsのフォントや、行間(lineSpacing)、ウインドウのサイズ(geometry)などです。設定できる項目の一覧は Table-of-Resources にあります。プログラム名は Emacs にしました1。
!! ~/.Xresources Emacs.font: Noto Sans Mono CJK JP-12 Emacs.lineSpacing: 0 Emacs.geometry: 220x38-80+50 Emacs.cursorBlink: off Emacs.coursorColor: dark green Emacs.menuBar: on Emacs.toolBar: off Emacs.tabBar: on Emacs.verticalScrollBars: off Eamcs.useXIM: off
この設定を有効にするには、ターミナルで
xrdb ~/.Xresources
と打ちます。設定されたか確認するには、
xrdb -query
とします。この設定は logout すると無効になりますから、 Emacs を起動する前に必ず xrdb コマンドを実行しなくてはなりません。通常のXデスクトップ環境でしたら .xinitrc にこの設定をします。WSL では、 .bashrc に書いてしまって良いでしょう。
[[ -f ~/.Xresources ]] && xrdb ~/.Xresources
Emacsでの動作確認
.Xresources に書いた設定が読み込まれるかEmacsで試してみる方法は次のとおりです。
emacs -q
オプションは -Q でなく -q です。 -Q だと Emacs は Xリソースを処理しません2。
フォントの確認
Xウインドウで設定したフォントを確認してみましょう。本当は全て等幅になるとよいのですが、なかなか難しい・・・。
| mmmm | | llll | | 日本 | | 漢字 | | ああ | | んん | | ¥¥ | | \\\\ | | | | | |abcdefghijkl| |ABCDEFGHIJKL| |'";:-+=/\~`?| |∞≤≥∏∑∫| |×±≒≡⊆⊇| ← GUI だと一部半角になる |αβγδεζ| ← GUI だと半角になる |ηθικλμ| ← GUI だと半角になる |ΑΒΓΔΕΖ| ← GUI だと半角になる |ΗΘΙΚΛΜ| ← GUI だと半角になる |日本語の美観| |あいうえおか| |アイウエオカ| |アイウエオカキクケコサシ| | hoge | hogeghoe | age | |----------------------+----------+------------------| | 今日もいい天気ですね | お、 | 等幅になった👍 🍺| |----------------------+----------+------------------|